「骨盤の開きや体のゆがみが気になる」
「腰痛があってつらい」
「出産前の体型に戻らない」
などの悩みを抱えていませんか?
たしかに、産後の骨盤の開きは全身のバランスが崩れる原因となりますが、適切な方法でストレッチを行うことで、骨盤の開きを改善できます。
本記事では、
✓ 産後に寝ながらできるストレッチ方法
✓ ストレッチの効果を高めるポイント
✓ 産後の骨盤の開きが、体にどのような影響を与えるか
について解説します。
寝ながらできるストレッチを実践して、骨盤の開きや体のゆがみを改善していきましょう。
【2~3ヶ月からOK】産後に寝ながらできる骨盤ストレッチ3選
産後の骨盤ストレッチやトレーニングは、寝ながら行えます。
- 腹筋のトレーニング(クランチ)
- 股関節のトレーニング
- 腰部のストレッチ(タツの落とし子のポーズ)
- 3つのストレッチやトレーニングを、以下にて詳しく解説します。
腹筋のトレーニング(クランチ)
腹筋のトレーニングをすることで、筋力アップや姿勢改善が期待できます。頭を上げるフォームを5~10回行いましょう。
- ひざを曲げて、子どもをお腹に乗せる
- 背中を床から浮かせ、子どもと視線を合わせる
なお、腹筋が弱く背中が上がらない人は、タオルを使って腹筋のトレーニングをしましょう。
- 体の下にタオルを敷く
- 両腕を上げながら、タオルの端を手でつかむ
- 肘を上げながら、顎を引いて胸を見る
- 肩甲骨を床から浮かせる
腹筋のトレーニングをする時は、息を吐きながら頭を上げ、吸いながら元の姿勢に戻します。
股関節のトレーニング
股関節のトレーニングは、姿勢改善や腰痛予防に良いといわれています。
脚の上下運動を片側10セットずつ行ってください。
- 両ひざを曲げて横になり、右腕を枕にして、左腕を床について体を安定させる
- ひざを伸ばし、左脚を浮かせ、上げ下げする
- 反対側も同様に行う
足は肩の高さまで上げ、ひざとつま先は正面に向けるようにしましょう。
腰部のストレッチ(タツの落とし子のポーズ)
腰部のストレッチは、腰の筋肉をほぐし、リラックス効果が期待できます。
ストレッチ効果を高めるためにも、1日2回行いましょう。
- 仰向けになり、脚をそろえてひざを立てる
左脚を上にして足を組み、さらに左のつま先を右ふくらはぎの下に通して、2回脚をからめる - 両手を頭の上で組み、ひじを緩め、両ひざをゆっくりと右側に倒す
※視線は天井を向けたまま。片方の肩が床から離れても可 - 両ひざを元の位置に戻し、脚の絡みをほどき、左のかかとを右ひざの上に置く
- 両ひざをゆっくりと左側に倒す
※両方の肩を床につけると、より効果的 - 反対側も同様に行う
腰部のストレッチの際も、息を吐きながらひざを倒し、吸いながら元の位置に戻ります。
以上、ストレッチやトレーニング方法を紹介しましたが、普段から意識的に肛門や膣を締めたり緩めたりするだけでも、骨盤底筋が鍛えられます。
そして、腰痛や股関節痛などの予防で骨盤ベルトを使用するのも効果的です。日常的に骨盤ベルトを使用し、骨盤ストレッチやトレーニングを取り入れると、より骨盤の開きや体のゆがみにアプローチできるでしょう。
ストレッチの効果を高めるポイント3選
効果的に骨盤ストレッチを行うためには、あらかじめ、姿勢を良くしておくことがとても大切です。
次の点を意識してストレッチを行うと、より効果が得られます。
- あらかじめ、姿勢を整える
- ゆっくりと深い呼吸を意識する
- ゆっくりストレッチする
- いい姿勢でストレッチする
本章では、姿勢改善のストレッチと上記4つのポイントを詳しく解説します。
あらかじめ、姿勢を整える
あらかじめ、姿勢を整えておくことで、より骨盤ストレッチの効果を得られます。
特に、反り腰の場合、肋骨(上の箱)が前に倒れ、骨盤(下の箱)が後ろに傾いている状態のため、ストレッチの効果が得られず、体をいためてしまう可能性があります。
ストレッチを行う時は、それぞれの箱が平行な状態になるように意識しましょう。
また、姿勢は自分の感覚で整えなければならず、難しく思う方もいるかもしれません。しかし、エクササイズでその感覚を養い、繰り返すことでコントロールできるようになります。
https://www.youtube.com/watch?v=zPuDTBeiZA4
ゆっくりと深い呼吸を意識する
ゆっくりと深い呼吸を意識してストレッチすることで、緊張をやわらげ、リラックス効果をもたらします。
特に、反り腰の人は姿勢保持のために呼吸筋が使われてしまい、呼吸筋自体が緊張しています。
以下のストレッチを実践し、呼吸筋の緊張を緩めましょう。
- ゆっくり呼吸をしながら、肋骨が開いたり閉じたりしているのを意識する
- 仰向けに寝て、息を吐きだしながら、肋骨を半分ほど締める
- 肋骨を占めた状態を保ちながら、息を吐き続け、ゆっくりと両腕を上げる
※腕を上げる際も、肋骨が開かないようにコントロールする
一連の動作を10回繰り返す
https://youtu.be/zPuDTBeiZA4?si=Hkj0dL4es5KOH64F
ゆっくりストレッチする
ゆっくりとしたストレッチと深い呼吸を組み合わせることで、骨盤の開きや体のゆがみに効果的なストレッチができます。
以下にストレッチの方法を紹介します。
ストレッチ | 方法 | ポイント |
四つん這いの姿勢 | ①股関節の下にひざ、肩の下に手首を置く ②息を吐きながら背中を丸める ③息を吸いながら背中を反らす ④それぞれ②~③を繰り返す |
上の箱(肋骨)と下の箱(骨盤)の動きを意識する。
腰が痛む場合は、無理に反らさない。 |
仰向けで片足を上げる | ①仰向けに寝る ②息を吐きながら肋骨を締め、片足をゆっくりと上げる ③息を吸いながら肋骨を広げ、ゆっくりと足を下ろす ④反対側の足も同様に行う ⑤それぞれ②~④を20回繰り返す |
腰が反らないよう、床との隙間を手のひら1枚程度に保つ。
ひざは軽く曲げても良い。 |
仰向けで片足ずつ交互に上げる | ①仰向けに寝る ②両足を天井に向けて上げる ③息を吐きながら肋骨を締め、片足をゆっくりと下ろす ④息を吸いながら肋骨を広げ、足を元の位置に戻す ④反対側の足も同様に行う ⑤それぞれ③~⑤を20回繰り返す |
同上 |
ストレッチをする際は、無理のない範囲で反動をつけずにゆっくりと行いましょう。
https://youtu.be/zPuDTBeiZA4?si=MNg-9SYgE4B5yMcr
いい姿勢でストレッチする
前述したストレッチを行う際は、肋骨(上の箱)と骨盤(下の箱)を意識しながらストレッチをすることが大切です。
特に、腰が反りやすい動きでは、肋骨を締め、骨盤を後傾させるように意識します。
https://youtu.be/zPuDTBeiZA4?si=MPLY4xMLJKRbukLg&t=687
産後の骨盤の開きは、全身のバランスが崩れる原因
産後は、妊娠中に分泌される「リラキシン」というホルモンの影響で関節がゆるみ、骨盤が開きやすい状態です。
その結果、全身のバランスが崩れ、体へのさまざまな影響が出てきます。
産後の骨盤の開きによって起こる代表的な症状は、次の通りです。
- 腰痛
- 姿勢が悪くなる
- 内臓が下がりやすくなる
以上3点を、日常生活に与える具体的な影響を踏まえて紹介します。
腰痛
腰痛は、骨盤の開きが原因で起こるトラブルのひとつです。
骨盤が開くと、体を支える力が弱まって腰に負担がかかり、腰痛を引き起こします。
育児は、オムツ交換や授乳・抱っこなど、前かがみで行う動作が多く、より腰に負担がかかる影響で腰痛になりやすいため注意しましょう。
そもそも、産褥期である産後1ヶ月は、休息が推奨されている期間ですが、育児に追われてしっかりと休めず、疲労が溜まることで腰痛を悪化させてしまう可能性があります。
姿勢が悪くなる
骨盤の開きは、姿勢が悪くなる原因の1つです。
リラキシンの影響で関節が緩み、骨盤が歪みやすいため、正しい姿勢がとれず最終的に下腹部が出たり猫背になったりします。
さらに、骨盤の歪みは関節の動きも悪くなり、O脚やX脚に移行する可能性があります。
猫背やO脚・X脚は、
- 腰痛
- 肩こり
- 歩きにくさ
など、日常生活への影響も懸念されます。
内臓が下がりやすくなる
リラキシンの分泌で骨盤が開きやすくなり、妊娠や出産で骨盤底筋が弱まります。
その結果、骨盤内に内臓が下がることで、一番下にある膀胱が圧迫されてしまい、尿漏れを起こすことがあります。
前述したストレッチで骨盤底筋を鍛えれば、改善が期待できるでしょう。
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産後は、ホルモンの影響で骨盤が開いてしまいます。
骨盤の開きは、腰痛や姿勢などのトラブルを招く原因になるため、骨盤の改善が必要です。産後は、育児の時間や体調などを考慮して、寝ながらできるストレッチがよいでしょう。
寝ながら簡単にできるストレッチは、ゆっくりとした深い呼吸や姿勢を意識して行うと、よりストレッチの効果が期待できます。
また、より効果的に骨盤改善のストレッチを行いたい方には、オンラインフィットネスがおすすめです。自宅にいながら、出産と子育て経験のあるプロの講師から、指導を受けられます。
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