yoshidaコラム

便秘で食物繊維を摂っているけど効果がない

食物繊維は便秘に影響がある重要な成分です。しかもダイエットにも影響があります。

このような方
「意識して野菜を食べているけど、便秘が続く」
「以前は毎日あった排便が、最近は3~4日に1回になった」
「硬い便で出しづらく、排便困難感と残便感で困る」

忙しく働き、食事はコンビニで済ませて排便は3日に一回程度。しかも、カチカチの便で肛門が痛くなるしウォシュレットを長く当てないと怖い、という方もいらっしゃいます。

実は、食物繊維は日本人に不足がちな成分です。 でも、意識して食べているというあなた、食べ過ぎかあるいは食物繊維の種類に問題があるかもしれません。

日本人に不足しがちな食物繊維

そんな食物繊維ですが、日本人は不足しがちと言われています。

厚生労働省によれば、日本人の平均食物繊維摂取量は、1950年頃には一人あたり一日20gは超えていました。しかし、最近では一日の平均摂取量は14g前後まで減ってきているようです。

目標量としては、18~69歳で男性20g以上、女性18g以上となっています。

ちなみに炭水化物=糖質+食物繊維です。

食品の裏などにある栄養成分表示には食物繊維が多い食品ですと糖質と食物繊維で分けて表示されていますので、お買い物される際は目を通してみてください。

便秘と腸内環境

便秘は腸内環境を悪くし、肌やダイエットなどに悪影響を及ぼします。

便秘対策として、「食物繊維の多い食事を心がける」ことはよく知られていると思います。

ネットやコンビニでも食物繊維が多く含まれる食品やサプリメントはたくさん目にするようになりました。

食物繊維とは何かというと人間の消化酵素では消化できない食べ物の中の成分のことです。

消化できないということに食物繊維の良さがあるのですが、食べ過ぎると逆効果になります。

食物繊維二つの種類

食物繊維食物繊維は、不溶性食物繊維、水溶性食物繊維の二つの種類があります。どのような特徴があるかみていきましょう。

不溶性食物繊維

こちらは水には溶けませんが、水を吸って膨れ上がり満腹感をもたらしてくれます。

また、腸を刺激してくれるので便秘の予防にもなります。繊維状のものですとよく噛んで食べるので、食べすぎ防止にもなります。

水溶性食物繊維

これは水に溶ける食物繊維で、ゲル状になるため胃腸内をゆっくりと移動するので、食べたものの消化を遅らせてくれます。

食べすぎや食後の急な血糖値上昇を防いでくれます。主に、海藻類や納豆、果物などに含まれます。

食物繊維が多い食材

水溶性と不溶性は一つの食材にどちらも含まれていますが、割合が多い食材を知っておくことが大切です。

サプリメントはしっかり種類が分かれているので、気をつけましょう。

Tips

不溶性食物繊維が多い食材
オートミールやサツマイモ、小麦ふすまやキノコ類など サプリメントでは、セルロースやキトサン、キチンなど。
水溶性食物繊維が多い食材
海藻類や納豆、果物など。 サプリメントでは、難消化デキストリンやイヌリン、ペクチンなど。

便秘を悪化させる食物繊維

食物繊維は便の量を増やして腸内を刺激し改善すると言われていますが、二つの食物繊維のうち特に不溶性食物繊維は便秘を悪化させる可能性があります。

不溶性食物繊維と便秘

不溶性食物繊維ばかりをとりすぎると、便が硬く大きくなり排泄しづらい、お腹が張るといった便秘の症状を招く可能性があります。

主食をオートミールばかり食べていたり、サプリで一気に摂り過ぎている人は、食物繊維をあえて減らしてみることも必要です。

逆に下痢や軟便の人は不溶性食物繊維を摂取することで、便を形作るのを助けてくれるのでおすすめです。

水溶性食物繊維と便秘

水溶性食物繊維は水に溶ける食物繊維で、便を柔らかくしてくれます。

もちろん便秘や腸内環境を改善することはあるのですが、やはり摂りすぎは便秘を引き起こす可能性があります。

水溶性の食物繊維は腸内の刺激が強く、身体に十分に対応できない人もいます。

そのような人が摂りすぎると、腸内が水溶性食物繊維に敏感になって腸内環境を悪化させてしまい、便秘になることが考えられます。

また、食物繊維は水分を吸い込む性質があるので、サプリなどでまとまった量を一気に飲んでしまうと、腸内の水分が足りなくなってしまいます。

便が柔らかくなったものの、腸の滑りが悪く排泄できなくなるという可能性がでできてしまうのです。

基本は生活習慣の改善

便秘症の解消に生活習慣の改善は基本となります。

生活リズムを整えることで、自律神経が整うため、排便を規則正しく行うことにつながります。

トイレを我慢していませんか?排便を我慢することが多いと、便秘症が悪化しやすくなりますので、便意を我慢せず、便意を感じた時にトイレに行くようすることも大切です。

また、運動を行うことで腸の動きが促されます。決してハードな運動は必要なく適度な運動を行いましょう。

食習慣に関しては、まず、1日3食を規則正しく摂取することをおすすめします。特に朝食の摂取は体内リズムを整え、胃や腸を刺激し、排便反射を促しやすくします。朝食後にトイレに座る習慣をつけてみましょうね。

まとめ

便秘に悩んでいて、下剤などではなく食物繊維に目を向けることはとても素晴らしいことです。

しかし、摂りすぎは注意。特にサプリは一気に摂取できてしまうので、お腹の様子を見ながら増やすようにしましょう。

今まで便秘ではなかった人も、健康のためにGI値の低いオートミールやサツマイモばかり食べることで、便秘になる人も多くいますので気をつけましょう。

もちろん食物繊維は摂りすぎなければ、便秘にも腸内環境にもとても良いものです。

 

引用
厚生労働省:便秘と食習慣
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-010.html
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